ドットコム・クラッシュを生き残ったMondoは、ウェブでもその外でもアニメで生き続ける
おかしくも不気味なアニメシリーズ「Happy Tree Friends」はネットで巨大な存在だ。さて、このアニメは他の場でも上映されうるのだろうか?
クリス・ゲイザー(タイム誌記者)
December 31, 2006
サンフランシスコ発――ドットコム不況の間、Mondo Mediaはアニメ「Happy Tree Friends」に登場するかわいらしい動物たちと同じ運命を迎えようとしていた。残酷な死、である。
そのアニメスタジオは、10代や若者向けにおかしかったり暴力的だったり非道徳的だったりする番組を専門にしていて、インターネットで配信するために1999年から2001年まで3000万ドルをベンチャー資本に投資していた。
「みんな私たちをインターネット上の娯楽産業に起きた笑い話の一つにしたんだ」最高責任者のJohn Evershedは言う。「それでやる気が湧いたのかもね」
Mondoは次の話に取りかかりつづけた。まさに「Happy Tree Friends」でおぞましい格好で手足や命を奪われる飴中毒リスのナッティや他のかわいらしい動物たちのように。
既存メディアの企業がオンラインに参入してきている一方で、Mondoのような会社は実現可能な娯楽のビジネスを他の方向へ、インターネットの中から外へと立ち上げつづけている。携帯電話やビデオゲーム機、さらにはテレビへと向かっている。
製作者が「小さい子どもや大きな赤ちゃんにはおすすめしません」と警告するアニメシリーズは、親の気付かないうちに子どもが見ている人気番組の一つだ。
Happytreefriends.comは月に120万人が訪れ、その多くは海外からやってくる、とComScore Networks Inc.の研究所は示す。それぞれの話は1分から7分ほどの長さで、全体で月に500万回はウェブサイトで見られ、300万回ほどをiTunesを通して見られていると、Evershedは語る。
株式が非公開のMondoは昨年(2005年)もブレイクしつづけ、オンライン広告、"Happy Tree Friends"の関連商品や配信の半分が可能なかぎり多くの種類の画面に映るために用いられている。Mondoに収入を公開してほしいと頼んだが、断られた。
シリーズはテレビ番組としてこの前の秋に国内デビューした。Comcast Corp.が経営するケーブルチャンネルG4が30分の放送を13回流したのだ。「Happy Tree Friends」はドイツやラテン・アメリカのMTVでも流れ、イスラエルやギリシャ、ブラジルにカナダでも取り上げられようとしている。
彼ら(いろんな国のテレビ局?)はただ、独自のコンテンツを生んだクリエイターであることに焦点を当てるにとどまっている。そして、市場のほうがいまその彼らの周りにやってきたのだ。
Evershedとその同僚のDeirdre O'Malleyは広告の仕事をしながら、Prodigyや他のウェブ以前の相互的サービスを制作するため1988年にMondoを立ち上げた。彼らははじめ、コンピュータゲームや他のアニメーション企画の仕事をしていたが、1998年にギアチェンジして、Mondoを他のウェブサイトに配給するアニメのプロバイダに仕立てた。「The God & Devil Show」や「Like, News」など20以上のシリーズを手がけてきた。
そこにベンチャー資本が注がれたのだ。
「視聴者の数がどんどんと増えていったんだ」Evershedは言う。「ただ、基礎にはなんの経済的土台も無かったんだよ」
その熱気ある成長にMondoや他の多くの会社が賭けに出ていたオンライン広告市場が2002年で失敗に終わった後、Mondoは人件費や他の支出を切り詰め、混乱を逃れる策を練りに入った。その後に芽を出しはじめたDVD市場がMondoに最も人気を集めていたシリーズに力を注ぐよう説いていたのだ。「Happy Tree Friends」である。
その番組は「トムとジェリー」や他のシリーズから始まったアニメの暴力のやりすぎな物まねだ、と「Happy Tree Friends」のアニメ・ディレクターで製作者の一人であるKenn Navarroは語る。始まりは、Navarroと同僚のアニメーターRhode Montijoが、かわいい動物がどんどんとおぞましく血しぶきがあがる中で不具となり殺される様でお互いを笑わせてやろうと描いたジョークだった。
彼らが2000年にオンラインで公開したそれが、10代の若者に愛されることとなった。
「これが(インターネット以外の)ネットワークの諸々の検閲を通るところなんて想像もできないよ」Navarroは言った。「インターネットはこの作品が成功しうる唯一の場所だったんだ」
Navarroの率いるチームは書き原稿に気乗りがしなかったから、番組には対話らしき対話が出てこない。だから、言葉の壁を持たなくて済んだことも「Happy Tree Friends」が海外まで広まったことの一因だろう。
各話がダウンロードできるApple Computer Inc.のiTunesのウェブサイトで670以上のレビューがついた。数人が全五つのうち一つしか星をつけないことで嫌悪感を表明した。「ただ単に卑劣で、残酷で、不適切で、悲惨なだけだ!」ある人は書く「そこには何も無い、かわいい小動物たちが互いに殺しあうなんてまったく面白くも何とも無い。あんたらにはうんざりだ。くそっ!」
しかし、シリーズは平均で四つの星を獲得して、人口学的に視聴者層が早々とレビューを通して明らかとなる。「ちょwwwこのポッドキャスト、歪んで血みどろ、イミフwwwすげえwwwwwwwwww」
当初は「Happy Tree Friends」がDVDやTシャツにぬいぐるみなどの売り上げが経営を支える一方で、Mondoはアメリカと海外の携帯電話への配信権を売ることでさらに収入を生み出してきた。Mondoは「Happy Tree Friends」のビデオゲームも手がけている。セガがXbox360用に開発中であり、ディズニーが携帯電話用のゲームを製作中だ。
その間に、2003年に回復しはじめたインターネット広告市場は花開きだした。「Happy Tree Friends」のウェブサイトには出会い系やiPodsが抽選で当たるFlashバナー広告が散りばめられている。サンフランシスコに拠点を置くAd InfuseはiTunesで再生される各話の冒頭に短い広告を挿入している。
しかし、Mondoのアニメはオンラインでヒットしはじめているものの、Evershedはテレビに番組を持たないことでまだ見ぬビジネスの相手からの信用を損なってきたと感じていた。たとえば、彼が言うには、商品化やDVDを扱う業者と取引を交わすのに、業者が家に帰り十代の家族に「Happy Tree Friends」を聞いたことがあるかと尋ねるまで奮闘しつづけるなんてことは日常よくある話なんだとか。
「あるレベルに達するには、ほとんどの場合、テレビに活躍の場を得る必要がある」Navarroは言う。Mondoは草の根から育ってきたから、と彼は続けた。「そんな古いメディアの門番たち全員に証明してやらなきゃいけないんだ『おい、これはテレビでもやってるよ』とね」
独自のビデオゲームのテーマから派生してできたケーブルテレビ局G4は、「Happy Tree Friends」の短編を2005年秋から放送しはじめ、そして今年(2006年)に30分の話を13回送り出した。
「G4の視聴者の大多数はインターネットのヘビーユーザーで、しばしばウェブを見ると同時にG4の番組を見ています。」とG4の社長Neal Tilesは語る。「Mondo Mediaが私たちの中心視聴者層である若者たちに共感を与えるオンラインで強力なブランドを作り上げたということだけでなしに、アニメーションの公開それ自体がインターネットと放送メディアとの形式的な隙間を橋渡したかのようでした。」
10月3日に番組がG4で流れて以来、見直しも含めると各話が平均でそれぞれ4万3千人ずつに見られ、午前2時半にはたった5千回だった視聴が放送された後の日曜午後には19万9千に変わった、とNielsen Media Researchは伝えている。
最終話が月曜に放送される予定だ。G4の広報によれば、局はまた放送するかどうか見定めている段階だという。そんなことは無いと思うけれども、Evershedは他のケーブル局と交渉に向かうことになる。
Josh Baileyは番組が落ち着ける場所を見つけられるよう願っている。ウェストバージニア州のベックリーに住むこの19歳の若者は血みどろコメディが好きだったのでオンラインでシリーズを見始めたが、彼が言うにはだんだんとキャラクター同士のやりとりを愛してやまなくなっていったそうだ。たとえ彼らが血しぶきを上げていたとしても。
「オンラインアニメの多くはテレビへと飛び立つことができない」彼は言う。「もしも番組が成功したといえるなら、間口をもっと大きく広げられるはずなんだ」
chris.gaither@latimes.com
ちょっと! 誰がプロジェクト全体に共同制作で手伝ってしかも金まで出したか忘れんなよ!
へへへ、プレスをここに呼んでくるのにぼくらは何をしなくちゃいけないんだかね?!
\(^o^)/
gene.